飛行機の安全
飛行機関係の仕事はいつでも安全に飛行機を飛ばさなくてはならない仕事です。そして1つの飛行機を安全に飛ばすためにはたくさんの人達が協力し合う仕事でもあります。
そんな安全業務に関わる仕事のなかでいつも緊張感をもって業務を遂行しなければなりません。
しかし、緊張を張り巡らしていてもふとした時に糸が切れてしまったことがあります。
それは、修学旅行生の出発で搭乗口で搭乗券の確認をしている業務の時です。私は何百人という搭乗券を一枚も漏れることなく確認をしていました。しかし、最終確認の時に1人だけ搭乗券を確認できていない修学旅行生がいたのです。辺りを捜索していても見当たりません。まさか、と思いながら機内に捜索に行くとその修学旅行生は座席に座っていました。血の気がさーっと引きました。
1人の搭乗券を私は確認漏れをしてしまっていたのです。
一見ただの1人くらい確認できなかったくらいで、と思われるかもしれませんがこれは飛行機の重量に関わる安全性に繋がってくる問題だからです。
飛行機は座席の配置によって乗せているお客様の荷物や品物の重量を考えて配置しています。これは飛行機のバランスのためです。バランスが悪ければ飛ばすことはできません。
そしてそのバランスの為に、データが何人までマイナスなら飛行機を飛ばすことができるか管理をしています。もしお客様が機内にいなければ搭乗人数のマイナスの作業をしなければいけないし、お客様が機内にいたら搭乗人数を正しく治す作業をしなければなりません。
1人でも人数の不一致があれば飛行機を飛ばすことはできないのです。
私はそんな大きなミスをしてしまったのです。
そして飛行機を安全に飛ばすために修学旅行生から搭乗券をお預かりして搭乗口で正しくデータを治す作業をし、飛行機を飛ばすことができました。
しかし、私がミスを犯したせいで飛行機の遅延にも繋がりお客様に迷惑をかけてしまいました。また、もし修学旅行生がいなかったら荷物を取り下ろす作業をしなければならないので荷物を担当する方が飛行機の下までスタンバイしたり、飛行機を管理しているコントローラーの方に待ってもらったりとお客様だけでなく飛行機を一緒にとばす仲間にも多大な迷惑をかけてしまいました。
私は自分がしたことに大きな責任を感じました。
そしてこの問題は大きく取り上げられ再発防止に繋がるように全社員に通知される事態までなりました。
そして、私も2度とこのようなことが発生することのないように気を引き締めて業務をしようと決意しました。一枚一枚丁寧に搭乗券を確認し再発防止に努めました。
それ以降はミスをしたことはありません。
いつも安全を第一に念頭においておくことが大事だと思いました。