声の達人になるためのブログ

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ライバル会社の関係先に利益行為をしてしまいました

会社勤めをしていて一番痛かった仕事の失敗はライバル会社の関係先にお中元のお品物を発注してしまったことです。私が勤めている会社では虚礼廃止のご時世でありながら、未だにお中元やお歳暮などを顧客様に手配して日頃のお取引の感謝をお伝えしています。

 

私は総務ということでお中元などの品物を取りまとめて発注しているのですが、当時入社して2年目の私は会社のライバル関係などについて把握しきれていませんでした。

 

そんなお中元のタイミングで私は例年通り同じ青果店にお中元のメロンを発注してしまったのです。その青果店は私が勤めている会社に以前勤めていた役員Sの親戚が経営している店でした。Sは会社を退職した後でライバル会社を設立して会社から目の敵にされていました。その青果店は元々Sが会社に在籍していた時から利用していた為、Sの親戚というのは会社では有名な話で私も上司から聞かされていました。しかし、当時の私は自分にはあまり関係のない話だと軽く思って例年通りその青果店にメロンを発注してしまったのです。

 

その数日後にお中元のメロンの配達が勤務先に届いて社内の雰囲気が凍りつきました。私は上司に「お前、いつものところに発注したのか?」と訊かれて私は「はい」と返事をしました。すると上司が激高し「何てことしてくれたんだ!」と私は怒鳴られ、私はその時初めて事態の重さを理解しました。

 

私は上司から「このことが社長に知られたら大変なことになる」と言われて至急メロンの返品手配を掛けました。当時の役員Sは社内では完全に裏切り者で社長はSを心底憎んでいました。そんなSの親戚から品物を購入することは社長からすれば敵に塩を送る行為と同じだと上司は私に言ったのです。私はすぐにメロンを購入した青果店に電話して返品ができるかどうか確認しました。

 

しかし青果店には断られその旨を上司に報告するともう一度交渉しろと言われました。追い詰められた私は大量のメロンを1ヵ月分の給料近くを払って購入することも考えましたが、それもスジが違うと思って解雇を覚悟で事実を社長に報告することにしました。社長はその話を聞いて憮然としましたが「次から気をつけろ」と言って許してくれました。それ以来、私は会社の交友関係や敵対関係などにも耳を傾けるようにして社長や上司の不興を買わないように細心の注意を払って仕事をしています。