声の達人になるためのブログ

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自分の声が恥ずかしかった

30代前半、既婚女性です、現在は1児の母をしております。私の声は、トーンが高く、子供のような、いわゆる「アニメ声」です。周囲からは、かわいい声だねと言われておりましたが、大変コンプレックスで、言われるたびに、馬鹿にされているなと思っていました。

私が声にコンプレックスを持ち始めたのは、中学生の頃からでした。小学生の頃は、皆可愛い声をしているもので、殆ど気になりませんでした。しかし中学生くらいになると、女性でも少し声変わりというのでしょうか、大人っぽい声に変わってきます。しかし私の声は全く変わること無く、トーンの高い、子供のような声のままでした。中学時代、クラスで劇の催し物があっても、一番小さい子供の役、高校生や大学生になってもその声は変わりませんでした。大学時代は、小学校の時の同級生に、約10年ぶりにたまたま再開したというのに、「やっぱり○○だと思った、声があの頃と一緒だったから」と言われ、本当に嫌でした。また、彼とデートでレストランに行ったとき、彼と盛り上がってトークしていたところ、料理を運んできた店員さんに、「大変声が可愛いので声優さんかと思いました」と言われ、大変恥ずかしかったです。このように相手は好意で言ってくれているのか、馬鹿にされているのか分からず、長年コンプレックスでした。

社会人になり、私の仕事は一般企業の営業職でした。営業職といっても、突然自宅を訪問して新たにお客様を獲得してくるわけではなく、元々会社の既存のお客様に電話で外交をし、アポイントメントを取り、店頭に来て頂いたり、ご自宅を訪問するという業務でした。ある日、いつも電話でお話させて頂いていた、1人のお客様が初めて店頭にご来店して下さいました。そのとき「いつも○○さんの電話の声は大変聞きやすい」と言って下さいました。初めて自分の声が褒められたような気がしました。また、別のお客様からは「○○さんの声は特徴的だから、どのような人か1回会ってみたくなり、ついアポイントメントをとってしまった」など仕事に有利な点が多いことが分かりました。実際、私のお客様は少しご高齢の方が多かったのですが、電話だと高く、ハキハキしているアニメの様な声は、大変聞きやすかった様です。今では、1児の母をしておりますが、子供に歌を歌う際、童謡は音程の高い曲が多いので、役になっております。

このように、私は自分の声のコンプレックスを、自分の長所であるととらえることができるようになりました。ここまで大変時間はかかりましたが、今後は自分の特徴として、大事にしていきたいと思います。

 

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