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辞書の発注を900冊のところ、9冊と大間違いしました

書籍関係をあつかう会社に勤めていたとき、辞書の発注を大間違いしてしまった経験があります。

 

年度初めに、学校関係から、学校で生徒たちが注文する辞書の注文を受け付けます。その時期は、辞書だけでなく、ノートや教科書、ちょっとした文具まで受注するため、一年で一番忙しいのが、年度初めの時期なのです。

 

受注ミスがあると、それを使用する生徒たちが困ることになりますし、さらに、会社の信用に関わるため、来年の注文も繋ぐために、絶対にミスがあってはならない所なのですが、やってしまいました。

 

その日の辞書の発注数は900冊でした。申込数より少しおおく取り揃えておいて、少し在庫を残しておくようにして、後でやっぱり注文したいと申し出てくる人のために、準備しておくのですが、パソコン上に数を入力して、次々に注文をこなしていました。

 

本当に一年で一番忙しい時期で、手書きで来る注文書を入力したり、一人一人袋に入ったお金を、封を開いて数える所から始まります。

 

「お釣りは無しでお願いします」と明記してあっても、一万円札しか入れてこない人や、数十円単位でお金が不足している人まで、注文する人には様々な人がいます。そのため、全て手作業で、仕分けしたり、お釣りを支度するという仕事もしていました。

 

連日の残業で、本当に疲れていたこともあったと思います。さらに、発注数の入力作業は、慣れた仕事だと自負していたということもあると思います。

 

900と入力したつもりでいました。辞書が9冊しか届かなかった、その日まで、自分では900と注文したと思っていました。

 

この時には、本当に頭の中が真っ白になりました。新学期に辞書がしばらく届かない学校のことが頭に浮かびました。それから、これから迷惑をかける同僚や同じ職場の仲間の事を考えると、本当にその場でワンワンと泣きたくなりました。

 

さらに、来年度の注文につなげることが出来なくなって、会社に大きな迷惑をかけてしまうかもしれないという、なんとも言えない恐怖を感じました。

 

すべては確認作業を怠った、自分自身のせいでした。忙しいのは自分だけではなかったと思います。みんな忙しい中、自分の仕事をきっちりとしていたのですから、自分が情けなくなりました。

 

確認することの大切さと、慣れという恐ろしさを、身を持って体験しました。